大人より子供の方がむし歯(虫歯)になりやすいって本当?
お子様の場合、「気をつけていたのに虫歯になる」ケースがよく見られます。その理由には、以下のようなことが挙げられます。
①歯磨きが不十分
歯ブラシを自分で持てるようになっても、すぐに正しく自分で磨けることはありません。また、つい歯磨きを忘れてしまう、食事から時間が空いてしまうということもあります。
少しずつ歯の大切さを理解していくこと、歯ブラシの使い方を学んでいくことが大切です。いずれにせよ、小学校低学年までは仕上げ磨きをしてあげてください。
②歯質が弱い
乳歯や生えたばかりの永久歯は、やわらかく虫歯になりやすい状態にあります。
特にこの時期は、定期検診に通いながら、定期的にフッ素塗布などの予防処置を受けることが大切です。
③早くに家族からの感染があると
さらにリスクが高くなる
生まれたばかりの赤ちゃんのお口には、虫歯菌は存在しません。多くは、お母様・お父様とのスキンシップによって初めて虫歯菌に感染します。また、感染の時期が早ければ早いほど、将来的な虫歯の数が多くなるといわれています。
スプーンや箸の共用、熱いものを冷ますときのフーフー、唇同士のキスなどは、出来る限り避けましょう。
むし歯(虫歯)になりやすい時期があるって本当?
お子様が特に虫歯になりやすい時期としては、以下の3つの時期が挙げられます。
1歳後半~2歳後半ごろ
お母様・お父様からの感染が起こりやすい時期です。
この後、少しずつ免疫力が高くなっていきますので、お母様・お父様からの感染のリスクは減少していくと言われています。
5歳後半から6才ごろ
ちょうど、6歳臼歯が生えてくる時期です。生えたばかりであるために抵抗力が低く、また溝が深いため、この6歳臼歯が虫歯になるケースがよく見られます。
12歳ごろ
12歳臼歯が生える時期です。6歳臼歯と同じ理由で、虫歯になりやすい歯です。また行動範囲も広がり、友達の家などでお菓子をもらう機会なども増えるため、正しく管理しなければ虫歯リスクが高くなります。
むし歯(虫歯)ができやすい場所もあるって本当?
0~2歳ごろ
よく見られるのが、上の前歯の虫歯、歯間の虫歯、歯と歯茎の境目の虫歯です。
磨きにくさも虫歯の原因になります。
また、寝かしつけるときに甘い飲み物を飲ませることは、当然ながら虫歯のリスクを高めてしまいます。
3歳以降
奥歯の溝の虫歯がよく見られます。
汚れが溜まりやすいこと、溝が深く磨きにくいことなどが原因になっているものと思われます。
歯並びが悪いとむし歯(虫歯)にもなりやすいので注意してあげてください
これは大人にも言えることですが、歯並びが乱れていると、虫歯リスクは高くなります。 家具がたくさんある部屋より何もない部屋の掃除の方が簡単なのと同じで、乱れた歯並びは、歯磨きを難しくします。また、食べ物も詰まりやすくなります。 歯並びに問題がある場合には、矯正治療を検討するとともに、普段の歯磨きでは歯間や歯の裏側を特に注意して磨いてあげてください。加えて、デンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。
当クリニックでは予防矯正にも対応しています
予防矯正とは、歯並びの乱れがない・ほとんどないうちに、予防に取り組むことです。
口呼吸、舌の癖、爪噛み、頬杖などの習慣を口腔筋機能療法(MFT)などで改善し、今後歯並びが乱れる可能性を低減させていきます。もちろん、必要であれば矯正装置を使用することもできます。
予防矯正を行うことで、歯並びの乱れの予防に加えて、虫歯予防の効果も期待できます。