出っ歯(上顎前突)
上の前歯が、下の前歯より大きく前方に突き出している状態です。歯に押されて、口元がぽっこりと膨らんだように見えてしまうこともあります。
6~9歳頃から治療を開始できれば、将来的な抜歯を伴う矯正治療を回避できる可能性が高まります。
原因
指しゃぶり、舌で歯を押す癖、口呼吸などの影響によって、下顎の成長が不十分になることが主な原因です。
出っ歯が及ぼす悪影響
- 見た目のコンプレックス
- 発音の支障
- 咬合力低下、消化不良
- 奥歯の負担の増加
- 口呼吸
- 口腔の乾燥
受け口(下顎前突)
下の前歯が、上の前歯より前方に位置している状態です。
骨格に問題がある受け口は、特に早期の受診、適時の治療が必要になります。気づいた時点で、早めにご相談ください。
早期に治療に取り組めば、抜歯を伴う矯正治療を回避できる可能性が高くなります。
原因
下顎の過度な成長、上顎の成長の不足などを原因とします。こういった遺伝的要素に加え、頬杖、舌で歯を押す癖などが重なると、より受け口のリスクが高くなります。
受け口が及ぼす悪影響
- 見た目のコンプレックス
- 発音の支障
- 咬合力低下、消化不良
- 奥歯への負担の増加
- 顎関節症のリスク上昇
すきっ歯(空隙歯列)
歯と歯のあいだに隙間が生じている状態です。乳歯の段階でのすきっ歯は、永久歯への生え替わりによって解消されることがあります。ただそのことを期待する場合にも、必ず歯科医師の診断を受けておきましょう。
原因
歯そのものが小さかったり、相対的に顎が大きかったりといった遺伝要素が根本的な原因です。加えて、舌で歯を押す癖なども、すきっ歯のリスク要因となります。
出っ歯が及ぼす悪影響
- 見た目のコンプレックス
- 発音の支障
- 食べ物が詰まりやすい
- 虫歯・歯周病リスクの上昇
- 口腔の乾燥
咬み合わせが深い(過蓋咬合)
奥歯を噛み合わせたとき、上の歯(主に前歯)が下の歯に大きく被さってしまう状態です。「ディープバイト」とも呼ばれます。 骨格に問題があることが多いため、早めのご相談をおすすめします。
原因
上顎に対して下顎が後方に位置するという遺伝的な問題が根本にあります。また、虫歯などを原因として奥歯を抜けたままにしておくことも、過蓋咬合のリスク要因となります。
出っ歯が及ぼす悪影響
- 咬合力低下、消化不良
- 奥歯の負担の増加
- 顎関節症のリスク上昇
- 口呼吸
- 歯との接触による歯茎の炎症、口内炎の発生
叢生(ガチャガチャ・ガチャ歯)
歯列がきれいなアーチとして形成されずに、デコボコと前後に乱れて並んでしまっている状態です。八重歯も、叢生に分類されます。
特に抜歯が必要になりやすい歯並びです。乳歯から永久歯への生え替わりによって、さらなるデコボコの程度の悪化が懸念されます。
6~9歳頃、早期に治療を開始することで、将来的な抜歯を伴う矯正治療を回避できる可能性が高まります。
原因
顎の小ささなどの遺伝的要因に加え、口呼吸などの癖、顎の発達の不十分などによって、歯がきれいに並ぶスペースが不足することが主な原因です。
出っ歯が及ぼす悪影響
- 見た目のコンプレックス
- 清掃性の低下、虫歯・歯周病リスクの上昇
- 咬合力の低下、消化不良
- 奥歯の負担の増加
- 顎関節症のリスク上昇
開咬(前歯で物が噛めない)
奥歯を噛み合わせたとき、前歯において、上の歯と下の歯のあいだに高さ方向の隙間が生じている状態です。簡単に言うと、正面から見たときに上の前歯と下の前歯のあいだに隙間が見えるという歯並びです。受け口や叢生を併発しているケースも多く見られます。
将来的な抜歯を伴う矯正治療を回避するためにも、6~9歳の早期にご相談ください。
原因
遺伝的要素である顎の位置の問題に加え、指しゃぶり、舌で歯を押す癖などが重なると、徐々に歯と歯の隙間が広がっていきます。
出っ歯が及ぼす悪影響
- 発音の支障
- 咬合力低下、消化不良
- 奥歯の負担の増加
- 顎関節症のリスク上昇
- 口呼吸
- 口腔の乾燥