神経を抜いた歯の寿命は短い?長持ちさせるには?

神経を抜いた歯の寿命はなぜ短いのか?20年もつ?

神経を抜いた歯の寿命はなぜ短いのか?20年もつ?神経を抜いた歯は、その寿命が本来より10年短くなると言われています。
その理由としては、痛みを感じずに虫歯に気づけない、歯が脆くなるといったことが挙げられます。
もちろん、歯の寿命は神経の有無だけで決まるものではありませんが、神経を失うことで、歯を失うリスクが増えることは覚えておいてください。
このページでは、神経を抜いてから生じる具体的なリスク、そしてどうすれば神経を抜いた歯を長持ちさせることができるのか、解説していきます。
神経を抜いた歯でも、正しく管理すれば、20年、30年と維持することが可能です。

そもそも歯の神経の役割を知っていますか?

神経ときくと、痛みを感知する役割を思い浮かべるかもしれません。しかし実はその他にもいくつかの役割を担っています。

痛みを感知する

虫歯などで炎症が生じたときに「痛み」を感知することで、口腔トラブルに気づくことができます。

歯質に栄養・酸素を送る

歯質に栄養・酸素を送ることで、歯の強さを維持しています。

免疫機能を維持する

虫歯菌などの病原菌に対する抵抗力が維持されます。

歯の色を維持する

エナメル質は半透明ですので、私たちは普段、象牙質の色が透けた歯を、「自然な歯の色」として認識しています。栄養や酸素が送られることで、この象牙質の色、そして自然な歯の色が維持されています。

歯の神経を抜くとどうなるのか

歯の神経を抜くと、先述した「歯の神経の役割」がすべて失われることになります。

  • 痛みに気づけず、受診・治療が遅れる
  • 歯が脆くなり、破折のリスクが高まる
  • 虫歯菌が繁殖しやすくなる
  • 象牙質が変色し、歯全体が黒っぽく変色する

歯の神経を抜く最大のデメリットは歯が脆くなること

歯の神経を抜くことの最大のデメリットは、栄養や酸素が歯質に行きわたらなくなり、歯が脆くなることです。 脆くなると、歯の破折のリスクが高まります。 神経が残って入れ歯十分に耐えうる負担であっても、神経を失って脆くなった歯にとっては、大きな脅威となるのです。たとえば、煎餅のような硬い物を食べるような力であっても、折れてしまうケースが見られます。 破折は、あるとき突然起こるものであり、虫歯や歯周病と比べると予防が難しくなります。
また、破折を起こした場合には、やはり虫歯や歯周病と比べると、歯を失う(抜歯となる)可能性も高くなります。

歯の神経抜いた歯を長持ちさせるには?

根管治療を受けるときには、精密治療に対応している歯科医院を選ぶ

根管治療を受けるときには、精密治療に対応している歯科医院を選ぶ歯の神経を抜く治療、つまり重度の虫歯などに対する根管治療が必要になった場合には、マイクロスコープやラバーダムを活用した、精密根管治療に対応している歯科医院を選びましょう。
根管治療では、「精密性」と「徹底性」が求められます。視野を20倍にまで拡大できるマイクロスコープ、治療中の再感染を防いでくれるラバーダムが、根管治療の成功率アップと長期安定性をもたらしてくれます。

最後までしっかり通院し、定期検診に通う

最後までしっかり通院し、定期検診に通う根管治療は通常の虫歯治療と比べて工程が多いため、どうしても通院期間が長くなってしまいます。患者様にとっても根気のいる治療となりますが、最後までしっかりと通院しましょう。
また治療の終了後も、定期的に歯科検診に通うことが大切です。虫歯や歯周病はもちろんのことながら、破折の原因となる歯ぎしりや食いしばりの有無、噛み合わせなどもチェックしてもらえます。

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