親知らずは抜歯した方がいい?抜歯しない方がいい?
親知らずを抜くべきかどうかの判断は、まさに患者様一人一人で異なります。
基本的に、親知らずがあることでお口の健康が少しでも損なわれる場合には、抜歯をおすすめします。主に、以下のようなケースです。
- 痛み、腫れを伴う親知らず
- 親知らずが隣の歯を押している
- 親知らずが磨きづらく、親知らずや隣の歯が虫歯になった
- 親知らずが磨きづらく、歯周病になった
- 親知らずによって近い将来虫歯・歯周病になりそう
反対に、こういったことに当てはまらない場合には、経過観察に留めます。
ただし、抜く・抜かないの判断は、必ず歯科医に見てもらった上で行うようにしましょう。受診のタイミングは、二十歳前後がよいでしょう。すでに生えている場合も、まだ埋まっている場合も、この時期にご相談されることをおすすめします。
顎の骨のやわらかいうちに抜くと、痛み・腫れも起こりにくくなります。
当院で親知らずを治療する場合の3つの特徴
親知らずの治療は、ほとんどの歯科医院で行われている処置です。 当院では、少しでも安心して受診していただくため、以下のような体制を整えております。
1、CTによる精密な診断
歯科用CTによって、歯の根の状態、また周囲の神経・血管の位置を正確に把握します。
歯の根の状態を知っておくことでスピーディな抜歯処置が可能になり、神経・血管の位置を知っておくことで安全性を高めます。
2、抜歯が怖い方も安心!笑気麻酔でリラックスしながら治療が可能
笑気麻酔とは、鎮静作用・鎮痛作用のある笑気ガスと酸素を吸入する麻酔法です。
抜歯に対する恐怖感のある方、痛みが心配だという方に特におすすめです。速やかに体内から消失し、臓器にも影響しないため、お子様にも使用できます。
リラックスした状態で、痛みをほとんど感じることなく抜歯を終えられます。
3、難症例にも対応
親知らずが完全に埋まっている、横を向いているような難症例であっても、CTによる正確な診断、豊富な経験を活かして対応いたします。
親知らず抜歯後はこのような症状が起こる場合があります
痛み、出血
痛みが出たときは、我慢せずに処方している痛み止めを飲んでください。
出血は、抜歯直後にガーゼを噛んで止血します。その後も当日中か翌日までは出血があります。口の中の血液は、唾液と一緒に吐き出してください。
腫れ
ひどく腫れる方もいれば、ほとんど腫れない方もいます。腫れのピークは、抜歯後2~3日といわれています。
抜歯後、1~2日のあいだは、アイスパックなどで頬の外から冷やすと症状の軽減が期待できます。
ドライソケット
抜歯した穴にうまく血が溜まって固まらず、骨が露出した状態が続き、細菌感染を起こしている状態です。非常に強い痛みを伴います。
ドライソケットは抜歯後4~6日に起こります。この時期に強い痛みが生じたときには、すぐに当院にご連絡ください。
発熱
抜歯は外科的処置ですので、若干の発熱があります。発熱が続く場合には、ご連絡ください。
喉の痛み
抜歯に伴う炎症によって、喉に痛みを感じることがあります。通常、2~3日で治まります。
親知らず抜歯後の注意事項
- 抜歯してできた穴には、舌、指、歯ブラシ等で触れないようにしてください。
- 抜歯当日は、激しい運動、飲酒、長時間の入浴、サウナなど、血行がよくなる行為をお控えください。
- 出血が気になるかと思いますが、抜歯当日はうがいを避けてください。歯磨きの最後に軽く口をゆすぐ程度としてください。お口の中に溜まった血は、唾液と一緒に吐き出すようにしてください。
親知らず抜歯後の食事はどんなものを食べるとよい!?
抜歯後2時間ほどで麻酔が切れますので、それ以降であれば基本的に普段通りの食事を摂ることができます。ただ、やはり患部は傷つきやすい状態ですので、やわらかい食べ物をおすすめします。また、熱すぎるものも患部を刺激しますので、少し冷まして召し上がってください。
抜歯後におすすめの食事
- おかゆ(卵がゆや中華がゆでもOK)
- 雑炊
- シチュー
- スープ
- ヨーグルト
- プリン
- ゼリー、ゼリー状の栄養飲料 など
辛いもの、硬い物、抜歯後の穴に詰まりそうなもの(スナック菓子など)はできるだけお控えください。
親知らず抜歯Q&A
親知らずの抜歯方法は?抜歯時間はどれくらいかかりますか?
簡単な症例であれば、歯を揺らしながら引っ張るだけで抜歯できます。大きく傾いている場合、埋まっている場合、歯の根が複雑な形をしている場合には、歯茎を一部切開して抜歯したり、分割してから取り除いたりすることがあります。
1本あたり、早ければ10分以内、長くとも30分以内には終えられます。
親知らず抜歯後は痛みが出たり、腫れますか?
痛みは必ずあるとお考えください。ただ、処方する痛み止めを飲んでいただければ、通常は支障なく生活していただけます。
腫れの程度は、個人差が大きく、予測が困難です。ひどく腫れる方もいれば、ほとんど腫れない方もいます。抜歯から2~3日で腫れはピークを迎えます。
できる限り、お仕事などへの影響がないように日程を調整します。
上下の親知らずによって、痛み・腫れの現れ方に違いはありますか?
上顎の骨はやわらかいため、抜歯も比較的短時間に終えられます。一方で下顎の骨は硬く、また難症例であることが多いため、抜歯にやや時間がかかる傾向があります。
そのため、どちらかというと下顎の親知らずを抜いたときの方が、痛み・腫れはやや強く現れます。